摩擦の少ない
過ごしやすい街をめざして
①対象敷地・渋谷区神宮前5丁目
雑多な街、渋谷。
遊びがある。学びがある。仕事がある。シブヤ大学なんてものもある。
なんでもある街、渋谷。
時代の最先端を行く街、渋谷。
その中でも特に1st place、2nd place、3rd place の比率の偏りが少ないのが、
対象敷地・渋谷区神宮前5 丁目。
隣には子どもの城青山劇場、国連大学。
通りを挟んだ先には青山学院大学。隣にはオフィスビル。
裏には住宅、ファッションカレッジや進学塾など。
少し駅に向かえばカフェやショッピングなどであふれている。
周辺を見渡すだけで、これだけたくさんのものがある。
②資源を「使えない」のではなくて「使ってない」
そこには1st place、2nd place、3rd place の全てがある。
でも、そこでは3rd place としては、中間領域としては使われていない。
「オフィスっぽい空間」としては利用されいない。
3rd place がないとは言うけれど、3rd placeに「なりうるところ」は案外たくさんある。
ただ使ってないだけで。
実はこれは、この地に限ったことではなく、至る所にある話。
資源を使っていない。「使えない」ではなくて「使ってない」。
せっかくの資源が、これでは台無しだ。
③3rd placeを添え、混ぜる。
ならば、今ある資源を使うよう、見本を見せよう。
「オフィスっぽい空間ってあるといいものなんだ」
「3rd place ってこんなに素敵なものなんだ」
って思わせよう。
そしたら自然と今ある資源を使うようになるだろう。
それが広がれば、街が、仕事以外の時間も、仕事の時間すらも、いきいきと楽しくなるだろう。
この敷地は、全部のバランスが良い。住宅地でも、オフィス街でも、歓楽街でもない。
「全部が混ざっていて、その中で中間領域が使われていないといけない…」
「それが、周りとギャップが少なくないと、自然に広がってくれない…」
そんな今回の条件に、この土地はぴったりだ。
「仕事はオフィスでなければいけない」なんてルールはない。
仕事をオフィスの中だけに閉じ込めているのがいけない。
もっと近くに、3rd place を、中間領域を。
2nd place と3rd place が近い関係にあれば、もっといろんな使い方が生まれるはず。
渋谷に仕事があふれたっていい。
遊びと学びと仕事が混ざったっていい。
④建築から街へ、街から都市へ
建築の中で、3rd place、中間領域のある生活が送られる。
そこで「選択の自由」と「暮らしのゆとり」が実演される。
3rd place と、たくさんの中間領域が周りにあふれていく。
皆が、街に埋もれていた3rd place を3rd place として使うようになる。
生活が快適になる、街が魅力的になる。
これこそが、摩擦を減らす、中間領域をつくること。
「すること」によって使い分けられる、中間領域をつくること。
それが、摩耗した心を取り戻す方法、魅力的な街をつくる方法。
《つづく》
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