卒業設計【その③:プログラム】

中間領域、それは今、必要な領域

①中間領域の「なじませ方」

全部が混ざっている中で中間領域が使われていないとだめ。
単に中間領域だけをつくるんだったら、それは「3rd place になりうるところ」で終わってしまう。
今までの生活の中に中間領域が入ってこない。選択肢の中に入り込めない。
もっと行きやすく、選びとってもらうためには、全部と一緒にいなければいけない。

仕事場の近くにオフィスっぽい空間があれば自然と行くようになる。
そこから中間領域を使う習慣が生まれる。
それが、街の中に広げるために必要なこと。

②中間領域が「もたらしてくれる場」

中間領域の必要性と魅力を体感するための小都市。
そこでは街のように日々変化がある。学び、働き、集まり、遊ぶ。

街と何ら変わりない、ただ、暮らしの中に「中間領域がある」ことを除いて。
それが街との最大の違い。作る最大の意味。

ここでは、仕事をしている人ものびのびとしていて、仕事の成果を近隣の人に発表したりしている。
住んでいる人も家にこもってばかりでなく、近くの図書館やたまり場に出てきて、隣の住民や仕事中の人と話したりなんかもする。
オフィスがきらいな人は、家とオフィスを一緒にして生活している。
単一な空間なんてつまらない。ここにはいろんな空間が、中間領域がある。

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③中間領域の「広め方」

ここで、素敵なとこだと体感する。
その次はそれを広めること。
周りにある「3rd place になりうるところ」を「3rd place として使われる」ようにするために、皆に知らせなければならない。
ここで豊かな生活を実演しているのだから、それを見てもらおう。

もちろん、そんな時のために、積極的に見せる仕掛けも用意している。
地域住民と触れ合うためのコーナーや、学校やオフィスなどと交流するためのブース、
また、近隣との交流に限らず行える、ワークショップ・イベントスペースも用意してある。

ここには、周りの人を拒む壁なんてない。
来る人はいつでも大歓迎。

④「選択肢」が、街を良くしてくれる

ここで、中間領域の実演のための小都市をつくる。
よりリアルな生活に近い状態で中間領域を使うことが重要だから。
広めるための仕掛けも準備しておく。
広めることではじめてこの小都市は意味を持つから。

これは、新しい選択肢を知らせるためのきっかけ。


この「選択肢」が、今の街を良くするのに最も必要なもの
暮らしに「新しい選択肢」を


【番外編】「場」の作り方

小都市を、1st place(Red), 2nd place(Blue)3rd place(Green) の3つで作る。
この3つを、編み物のように絡め上げる。

Green 自体は、Red Blue の中間領域。
このGreen が他と重なることで「っぽい空間」ができる。

3rd place、中間領域。
そこは、「混ざり合う空間」。
何色にも混ざるけれども、何色にも染まらない空間。

Red × Blue =SOHO
Red × Green =井戸端会議、図書のおきかせコーナー
Blue × Green =ライブラリカフェ


《おわり》

インデックス

卒業設計【概要】

卒業設計【その①:コンセプト】

卒業設計【その②:サーベイ・マスタープラン】

卒業設計【その③:プログラム】

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その自由こそが暮らしの豊かさだと信じ、暮らしの可能性を探りたいと思います。

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